#5 ワルガキ王子大混戦

あらすじ

レストランで食事をするモモたち。テレビでは、ユスラレル国のタムタム王子からハッピー動物園にミツコブラクダが送られることになり、贈呈式のためにモモの住む国へ来ているとのニュースが流れています。王子様という響きにちょっぴりあこがれるモモですが、そのテレビを小さな男の子が消してしまいます。その子は、おもむろにモモのテーブルに来ては、そこにあったサラダを手づかみで食べ、まずいと吐き出したかと思うと、ウェイトレスさんに次から次へと注文をしたうえ、おまけにセクハラまで。しかもおこづかいは持ってない、ごちそうになっとくよ、などと言うので、あっけにとられるモモですが、このままでは食い逃げの共犯になってしまうというシンドブックの言葉に、モモはこっそりその場から逃げ出そうとします。

そのとき、タムタム王子を狙う悪人の話を偶然耳にしたモモは、急いでハッピー動物園へ向かい、そのことを伝えます。そこにレストランの店員に捕まったさっきの男の子が現れます。なんと王子はその子でした。贈呈式は問題なく行われるのですが、王子はサルにいたずらをしたり、ひもにぶらさがってターザンごっこしたりして遊んでいます。するとそこに突然の銃声。王子のぶら下がったひもが撃たれて切れてしまい、王子は地面に落っこちます。犯人の男は逃げ出すのですが、王子が見つけてちょっかいを出そうとしたところ、逆にその男に捕まってしまいます。そこへ走ってきたモモが石につまずいて大ジャンプ。見事なキックが顔面に決まり、男は逮捕されるのでした。

男は取り調べを受けますが、彼は今日だけ雇われた殺し屋で、しくじった場合は帰りの飛行機でカタをつけることになっていると話します。モモたちは王子を守るために空港へ向かい、スチュワーデスに変身するのですが…

魔法のプリンセス ミンキーモモ 第5話より1シーン
魔法のプリンセス ミンキーモモ
第5話「ワルガキ王子大混戦」より
©PRODUCTION REED 1982

感想

そこにはパパもママもいないのに、なぜかモモ1人とおとも3匹レストランで食事中という、どこか妙なシーンからスタート。

他人のテーブルに来て、いきなり手づかみで食べたかと思うと、まずい!と言って吐き出すという、とてもたいしたマナーの持ち主である男の子ですが、怒るモモに向かって「そなた、怒った顔の方がチャーミングだな」と、人を食ったようなセリフまでスラスラ言ってのけますw

結局この少年が王子だったというわけです。まあ、そこはサブタイトルからも容易に予想できますね。

王子の声を担当しているのは中野聖子さん。「Dr.スランプ アラレちゃん」のガッちゃん役などが代表作の方です。そして取り調べの刑事役はまたまたマスオさん

スチュワーデスになったモモの姿を見て「きれいなあんよはええもんダバ~」というモモの実父ww

さすがに王妃様から「自分の娘に、はしたない!」と怒られますが、「お前に惚れたのもあんよダバダバ~」と言われて、心なしかうれしそうに足をチラ見せする王妃様。なんなのこのシーンww

「ユスラレル国」や、どこにあるのかわからない「ハッピー動物園」など、架空や抽象的な地名などが続く中、飛行機の経由地は具体的に「マドリッド(マドリード)」だったりします。まあ、おそらくストーリー上でフラメンコを登場させるために、スペインを経由する必要があったんでしょうけれども。

モモたちの乗った飛行機を、グルメポッポが3匹を乗せて追いかけるのですが、前半ラストではシンドブックの頭の上にピピルがいて、モチャーが運転席側のハンドルより前部分にいます。そして後半ではモチャーの頭にピピルが乗っていて、シンドブックが運転席側で寝ています。

つまり誰も運転していませんwww

このグルメポッポに関しては、その動力や運転など謎は多いのですが、おそらく自動運転機能でも備わっていたりするのでしょう。あるいは頭で思い浮かべたとおりに運転できるとか。その場合、ハンドルはただの飾りということになりますが、そこは魔法の世界の乗り物なんですから、野暮なことは考えないでおきましょうw

機内で時限爆弾騒ぎ(じつは王子のアラーム時計だっただけw)が起きますが、そのとき第一声をあげる乗客の声もマスオさんでしたw

ちなみに今回、モモのパパとママ(ペットショップの方)は画面上には出演していません。ですがエンディングにはクレジットされています。もしかするとパパ役の納谷さん、ママ役の土井さんも、何かチョイ役で出演されているのかもしれません。わたしはマスオさんの声など一部は敏感に反応できるのですが(なぜw)、それ以外の声優さんの多くは声を聞いただけでは判別できないため、正確なところはわかりませんけれどもw

王子のボディーガードがフラメンコを踊って見せると王子は大喜び。じいやもやれと王子にそそのかされ、なんだかうれしそうに踊り始めます。その歌声は、

「ホレホレ、オーレ、カフェオーレ」

いやいやいやいやwww

楽しそうに踊るじいやたちがふと我に返ると、そこに王子の姿はありませんでした。いかにも古典的な手に見事に引っかかるものですw

王子は街でフラメンコ見物。そこにはいかにも怪しげな表情をした女性ダンサーが。なるほど、ゴルゴ13にでも出てきそうな女殺し屋なわけね…と思いながら見ていると、なんと女装した殺し屋でしたw

ピピルたちの活躍で変装を見破り、殺し屋を路地に追い詰めた…と思いきや、それは罠。反対に大ピンチに陥ってしまいますが、こんなときでも王子は、モモのスカートの中に隠れようとしたり、セクハラをやめません。クレヨンしんちゃんかっ!w

グルメポッポが殺し屋の頭上に落ちてくるという、やや強引な手段で事件は無事解決しますが、そうなってもモモの胸を触るセクハラ王子きっつーいビンタが。王子はスチュワーデスになったモモに、亡き母の面影を重ねるのでした。反省したようではありますが、セクハラ癖は全然治ってないのを見せつける形で、物語は終了しますw

今回、確かにモモたちの活躍によって王子の暗殺計画は未遂に終わり、無事にペンダントは光りましたが、はたしてこれは「誰かに夢と希望を持たせることができた」といえる内容かどうか。単純に「暗殺計画を未然に防いだだけ」ともいえる今回の内容でしたが、この時期のお話は、まだモモの世界観を形作る上で、試行錯誤の最中だったのかなという印象も受けます。

もちろん、だからといって物語が面白くないわけでは全然なく、このクレヨンしんちゃんみたいな王子も、この先の空モモにはあまり出てこないタイプのキャラですが、なかなかインパクトはありましたし、ラストでのピピルの台詞「あーら、キレイなものは見せたっていいじゃなーい?」も、なかなかぶっ飛んでいて楽しかったですw

今回は首藤さんの旧知だった脚本家・筒井ともみさんが初めて手掛けられています。面白いオリジナルシナリオを書ける人だと承知の上で起用されているので、大まかな設定だけを伝えたうえで、わりと自由に書いてもらったということかもしれません。筒井さんはアニメの脚本も80年代までに多数手がけておられますが、その後は大ヒットした映画やドラマなどの脚本を数多く書かれていて、向田邦子賞も受賞されました。

さて、今回のモモの作画は、かわいいカットも多いのですが、上のグルメポッポを運転するモモのように、ちょっと特徴的な表情も見受けられました。中でもコレは笑ってしまいましたw

モモの変顔
この変顔は…w
魔法のプリンセス ミンキーモモ
第5話「ワルガキ王子大混戦」より
©PRODUCTION REED 1982

もはや別人ですww

これは推測ですが、絵コンテ段階でこういう表情を(デフォルメして)描かれていたのを、原画の方が気に入って、それをそのまま描かれたのではないかとww

モモは作画監督や原画によってタッチに違いがあると以前も書きましたが、ここまで崩れたモモの顔はこの先の回でもおそらくなかった気がします。別の意味で印象に残ってしまいましたw

作品情報

基本データ
サブタイトル ワルガキ王子大混戦
初回放送日(東京) 1982年4月15日
おすすめ配信サービス dアニメストア
スタッフ
脚本 筒井ともみ
絵コンテ 野田作樹
演出 大庭寿太郎
作画監督 田中保
原画 林隆文
柳田勤
田巻剛
声の出演
ミンキーモモ 小山茉美
王様 増岡弘
王妃様(※) 塚田恵美子
パパ 納谷六朗
ママ 土井美加
シンドブック 田ノ中勇
モチャー 木藤玲子
ピピル 三田ゆう子
王子 中野聖子
じいや 田口昴
ボーイ 福士秀樹
ウェイトレス 岡崎裕美
スチュワーデス 岡部きし子

(※)クレジット上の表記は「王女様」になっています。

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